にのやをつぐ

いまだからこそ

風流な時間感覚

虫の声が聴こえる。夏の終わりと言うべきか。それとも秋の始まりと言うべきか。なんとも決め難い時期であるが、夏と秋の真ん中と言えばイイかもしれない。

小さい頃はよく虫取りをしていた。この時期だと特にコオロギ。色んな種類があり、僕はそれを図鑑で調べていた。エンマコオロギ、ミツカドコオロギ……有名なやつなら今でも覚えている。

寒くなると虫の声も小さくなるだろう。昔の人は虫の声で、今が一年のどこにあたるのか判ったのではないかと思う。自然物から時間を感じるのは、なんとも風流だと思う。カレンダーや時計の針にはない時間を日々の何処かに感じていたい。